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『チーム・バチスタの栄光/上』 愚痴話

チーム・バチスタの栄光

映画見に行く暇がなさそうなので、小説のほうを読みました。まだ上巻だけ。第4回『このミステリーがすごい!』で大賞だってこともあり、ワクテカしつつ読んではみたのですが。

上巻全部読んでも何もストーリーが展開しないよ!
ぜんぜんミステリーな展開にならないよ!
犯人どころか犯罪すらおきないよ!

ただ、延々と主人公の勤めている大病院と、そこにいる医者どもの権謀術数を主人公視点から眺めてるお話だけで終わります。あえて、この作家のことは何も調べずに言いますが、主人公の口を借りて自分の職場の愚痴話を延々と書いている、なんか「海原雄山の口を借りて料理のことを言いたい放題する『美味しんぼ』の作者」みたいな、そんな執筆者像が否応なく浮かんでくるのは気のせいでしょうか。

というか、その描かれている病院の医者どもが、自分が前勤めてた会社にいた一部の人たちにあまりにそっくり過ぎていて、逆に面白かったでした。もちろん悪い意味でですけど。

業務遂行の第一目的が自己保身の人間、他人の業績をさも自分がやったように見せかけてメディアに出たがる人間、自身の立身のために他人の足を引っ張り悪い噂を流し陥れて平然としている人間、その一人一人にまるっきりそっくりな人間がいましたよ。

こういう小説とか漫画とかにしかいない、むしろ最近ベタすぎてあまり見なくなった「ステレオタイプの悪モノキャラ」って、そこそこ有名で大きな会社ほど結構いるもんですね。先日、マイミクのお友達が酷い目に逢った「某大手出版社の名刺ナンパ編集者」とかもそうでしょうけど、ネームバリューで会社選んでくるような奴は大抵そんな奴ってことです。

当然、有名な会社にいるからって社員みんながそんなわけではなく、ほんの一握りの人だけなんですけれど。でも、この小説に出てくる黒崎教授のように「メディアによく出てくる偉い人」は、ゲームの業界でも実際「ろくでもない人間」が多い気がする…。

そういう意味では、ミステリーっていうより「あるある」な意味で人気がある小説なのかもです。別に病院とかゲーム会社に限らず、どこの業界にもいるんでしょうそういう人。それで、ちょっとでもそういう「嫌な奴」を「面白い奴」として観察できるような視点を持つようになれたなら、鬱が直ったりしたなら、それだけでこの本を読んだ価値があるというものですよ。

てか、本当にずっとこういう話なんですか?下巻に期待します。