てすかとりぽか

最近はポケモンのことを書く場所です。

『日本を変えた10大ゲーム機』

日本を変えた10大ゲーム機

2008年ソフトバンク新書。多根清史著。
インベーダーからPS3に至るまでのゲーム機の歴史を、半導体技術の発展から『ゲームセンターあらし』まで幅広い視点から見つめなしているご本。微妙に正確でない情報などを突っ込むときりがないですが、お手軽にゲーヲタぶるにはもっこてこいの情報量です。

特に、第3章で語られる"スーファミと16ビット戦争"や、第5章"プレステの流通革命とその限界"なんかは、よく知っているようでよく知らないあたりなので、必修科目の再履修といった具合に読んでみると、意外と新しい視点を得られて楽しかったりします。

あと、流石に出たばっかりの本ということもあり、「WiiXbox360PS3」など現行ゲーム機戦争や「DSとPSP」による形態ゲーム機戦争を知るにつけても、必要な情報は得ることができるようになっています。

例えば、あのハードがいかに涙目な状態かというのを、数を根拠に具体的に知れます。

かといって、本書で書かれている情報が全て正しいとは限らないっていうのも事実。というのも、今やゲーム機も政治と同様に「○○党」や「○○派閥」が明確に存在し、常に自らが優位に立つための「情報操作」をするようになってるし。

ソニーの社員が2ちゃんねるで他社製品を貶めるような情報操作をしてるとか、生産出荷台数を販売台数として宣伝してるとかはよく聞きますが、そんなのマイクロソフトも、あの会社もやってるし。要はそれぐらい信用に足らない情報が溢れてるって話。

そんな情報に釣られて、どこかの政党または派閥に所属し、「PS3涙目w」とか「箱ざまぁw」とか不毛に罵り合うのが最もポピュラーなゲーヲタの営みであり、楽しみでもあるんですけど。実際はそんなゲーヲタを横目に『Wii Fit』が一番売れてるという皮肉。

それでも、2008年以降の状況をみてると、『Wii』の天下も磐石じゃないのかなぁと。『Wii Fit』買った人は多いけど、みんなやってないじゃん。玄関の脇とかにおいてあるじゃんもう。で、『Wii Fit』の次は?って言うとにんともかんともじゃん。

ソニーも「今年はやるやる」って言ってて何もしてないけど。「いや、今年のゲームショーはやるから見てて!」って言うからちょっと期待はしてますけど。(『PSP』向けのMMORPGとか。でもそれは『PSP-3000』と『PS3』両方買ってアドホック通信やれってことか…)

Xbox360』は。やればやるほどいかに日本のソフト力が弱いのかっていうのを痛感して悲しくなります。国内メーカーのほとんどが、DSワショーイな感じで「脳トレまがい」なソフトを乱発して(で、売れなくて)るうちに、ここまで技術力に差がつくものかと。

スクエニコーエーの様な大手メーカーが、これまで「うちもDSで脳トレ作るからいい」みたいなこと言って切り捨ててきた技術力の重要性に今更気がついて、テクモの買収に必死こいてるって理由もよくわかる話です。

だって、テクモの乳ゆれ技術はせかいいちだもの。

閑話休題。たまにはゲームとか仕事のこととか忘れて、携帯電話も通じない南の島とかに一年ぐらい行っていたいとか思うのです。でも、たぶん『PSP』ぐらいは持っていかないと、あまりの環境の変化にショック死しかねないとも思うのです。