てすかとりぽか

最近はポケモンのことを書く場所です。

『地球が静止する日』 よいお年を

昼間時間があったので新宿紀伊国屋書店の地下にある『モンスナック』でカレー食べました。
ゴーゴーカレー』の対極ベクトルに位置する良カレーでした。
要するに、薄いのに美味い。

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地球が静止する日

2008年アメリカ映画。ロバート・ワイズ監督。キアヌ・リーブス主演。

アメリカはニューヨークのセントラルパークに墜落した謎の球体。その中から出てきたキアヌ・リーブス型宇宙人は、出てきて早々手を差し出すも、典型的な「ビビリでDQNなアメリカ人」により撃たれてしまいます。典型的なそういうアメリカ人像について詳しくは下記の動画をご覧ください。

直後、1950年代のSFまるだしのとぅるっとぅるの銀色全身タイツの『MOTHER』に出てくるみたいな、レトロっていうレベルじゃねえぞ!って感じのロボットに反撃されつつも、キアヌ型宇宙人は無事病院に搬送されます。さすがにキアヌ型だけあって、中味も人間と同じなので、心臓マッサージで難なく蘇生。

このへんでもう、大半の観客が引いてしまうと思いますが…。
これ、1950年代のSF映画のリメイクなんですよね…。
自分は原作小説の名前すら知りません…。

そりゃ、前もって何の情報もなしに、「SF超大作」と期待して観にいったら引かされるのも無理もないと思います。でも、逆に「これは壮大なB級コメディ映画なんだ!」って観方を変えた途端に面白くなりました。なんかこの感覚は既視感があるなぁ。なんだろう。

そうか、『宇宙戦争』と同じだ…。
アレもコメディとして観たら面白かった…。

そもそも、主人公以外のキャラがみんなみんな悪党な設定自体が最近あんま見ないですよ。「性悪説」もとい「アメリカ国民総DQN説」に基づいた設定です。本来唯一絶対的に「純粋な善者」として描かれるべきであろう、主人公の息子からして一番DQNだったりします。

冒頭からネットゲー(『World of Warcraft』)プレイしながら親の名前を呼び捨てにします。
昨日観た映画に出てくる「萌えアニメ好きの息子」の方が百倍マシだぞ!!

しかも、宇宙人の操る「中野ブロードウェイで売ってそうなロボット」に対し、「市街地なのにミサイル攻撃」とか、「ドリルで穴をあける攻撃」とか、文明人としての知性のかけらもない「DQNアタック」を繰り返す米軍の指揮をとるのはキャシー・ベイツ演じる副大統領。副大統領が軍部を統率しないだろとかいうつっこみはさておき。

ミザリー』を副大統領にしちゃうような国は終わってるだろう!!
(でも、女性大統領の可能性に対する風刺的な意味とかあったらやだなぁ…。)

そうこうしているうちに、病院から逃げ出すキアヌ型宇宙人。一応宇宙人なので、ちょっとした超能力的なチカラも使えます。そのちょっとしたチカラで、嘘発見器をごまかしたり、ビジネススーツを盗んだり、警備員を頭痛にしたりしながら。

極めつけは「自販機からサンドウィッチを万引き」したり。
ほんとに「ちょっとした」チカラしかありません。
移動は主にヒッチハイクだし。

そんなしょっぱくてゆるゆるな感じのキアヌの真の目的はいかに!?的なお話ではあるのですが、ストーリー云々抜きにしても、VFXを駆使した「ナノマシンの嵐による文明破壊」のシーンは圧巻です。『∀ガンダム』の「月光蝶」ってまさにあんな感じなんだろうなっていうのがよくわかります。

そういうわけで、レトロSF好きとB級映画好きな人にだけオススメです。
あと、珍しい「ゆるキアヌ」が観れるので、そういうのが観たいキアヌファンな人にも。

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とりあえず、2008年の日記はこれでおしまいです。
2009年は正月早々引越のためネットにつながりませんので、更新も止まります。
ご連絡をいただける場合には、携帯メールかミクシィのメッセージにていただけますと幸いです。

というわけで、よいお年を。