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泥船てすかとりぽか

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『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』 うp乙

えいが

ダイアリー・オブ・ザ・デッド

2008年のアメリカ映画。ジョージ・A・ロメロ監督作品。

同監督による、『某・オブ・ザ・デッド』シリーズの4作目にして最新作。今回は『ブレアウィッチ』や『クローバーフィールド』みたいな、主観映像によるドキュメンタリータッチで例のゾンビ事件をはじまりから映してみたという、全く新しいコンセプト。もう、これを思いついた時点でだいぶ勝ちなアイデア映画だと思います。

そして、前作『ナイト・オブ〜』から『ランド・オブ〜』が同じ世界における別の時間と場所の物語であったのに対し、本作に関しては「今まさに2008年の現在にゾンビ事件が起きてみた」という、全く新たなゾンビ事件が舞台となっていることも斬新。ケータイやインターネットなど、身近なモノが物語のキーワードともなっています。

さて、物語の主人公ジェイソンは、映画監督を夢みる青年。今日も今日とて級友たちと一緒にホラー映画の撮影中。主演の女子が脚本どおりおっぱいポロリをしないことに腹を立て口論に。「いいから言うとおりにポロリしやがれこのクソアマ!!」とキレるジェイソン。だめだこいつ、はやくなんとかしないと…。

そう、この映画、最初から最後までこの主人公がDQNすぎて、全然感情移入できないんです…。

ドキュメンタリータッチにして現実味を出したっていうアイデア部分まではよかったのに、この主人公のせいで一気に非現実に引き戻させられます。例えば、仲間がゾンビに襲われてても構わずカメラを回しつづけたり、それをニコニコ動画にうpして「見ろよ!数分でこの再生数とコメ数!!」とか言っちゃってるし…。

さらに「自演乙」って言われたらキレて、「おれは世界を救うためにやってやってるんだよ!」とか「マスゴミどもの流す情報はノイズばっかりで何も信用できない。」とか、もっともらしい中二語でいいわけをし出したり…。そんな中、主にこいつの身勝手な行動が原因でどんどん死んでいく仲間たち…。

あ、ちなみに今回は、ゾンビに噛まれてなくても、普通に死んでもゾンビになります。不思議。

あと、今回のみんなはゾンビ慣れしすぎ。初めて死体が動き出した瞬間に、すぐに理解して「逃げろ!」って言うし。誰かがゾンビって言う前から「ゾンビだ!」って言うし。最初から頭狙って打つし。血を流してる仲間に「まさか、噛まれたのか!?」とか。噛まれたらなんだって言うんでしょう。噛まれなくてもゾンビになる世界で。

そりゃあ、今時ゾンビ映画なんて星の数出てるし。
バイオハザード』だって5まで出てるし、『デッド・ライジング』だって2出るし。
『Left for Dead』で毎日のようにゾンビの頭撃ちまくってたら、リアルでゾンビが出たって驚かないのかも。

そんな、映画やゲームでソンビに慣れきった人々が暮らす世界を描いたのは、むしろソンビを全く知らない世界を描くことよりもリアル志向だって言いたいのかな。現実にソンビ事件が起きたところで、「えー、今更リアルでゾンビFPSもないわ。タルいわ。」ぐらいの穏やかなリアクションの方がリアルなんだということなのかな。

そして、仲間が喰われていくのを嬉々としてカメラにおさめてはようつべにうpる主人公。

その主人公を決して「病んでいる人」として描かず、むしろ「現在のマスメディアという巨悪に立ち向かう勇者」として格好よく描こうとする作り手側の意図が終始見え隠れ。でも、どう考えても合理的でない主人公の行動のせいで、そう受け取るのは無理。ただひたすらに脚本のデキの悪さだけが際立って見えてきてしまう。

ロメロは名前だけ貸して撮らせてるだけだと信じたい…。
御歳71歳のおじいちゃんが、そこまで低予算映画に心血を注ぐとは思えないし…。
作品コンセプトがものすごくいいだけに、そこに酔いしれたスタッフによって貶められた駄作としか…。

"ゾンビがいたらどうなるの?→カナダの科学者「世界が終わります」"

さらにゾンビ慣れした世界で、現実にソンビ事件が起きたとしたら。
↑のスレみたいな行動をする人が多いわけですね。むしろ、こっちを映画化してほしい。