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泥船てすかとりぽか

FC2ガ沈ムマエニ逃ゲダシマシタ。

『動物農場』 資本主義の豚

えいが

ラブプラス』を買いに行ったら売り切れでした。中古ならありました。
これの中古を買うのは厭。そして、誰かがこれをプレイしたDSを中古で買うのはもっと厭。

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動物農場

えげれす人のジョージ・オーウェルの原作小説を1999年にアニメ映画化したもの。

人間の農場主を追い出して、動物による動物のための国を築こうとした家畜たち。やがて、指導者の豚が独裁者化したり、恐怖政治を行なうようになるなど、全体主義スターリン主義への痛烈な風刺を寓話的に描いたお話なんだそう。実際にレーニンやスターリンをモデルとした動物がその役割を演じています。

とかいう詳細は全く知らずに、「スタジオジブリのたのしいどうぶつアニメ」だと思って借りて観てしまった自分の純情な感情は空回り。これ、うっかり子供の頃に観ちゃったりしてたら軽いトラウマです。動物革命の功労者で、一番の働き者のはずの馬が、豚の謀略で「にかわ屋」に売られちゃうあたりとか、猛烈な鬱描写…。

あ、日本語吹替えがついてないのってそういうことね。子供に見せるなってことなのね。

事実、全体主義への風刺作品としての製作経緯があるにも関わらず、「低賃金と重労働で使役される派遣問題の縮図を描いたアニメ」という全く逆の解釈を加えて売り出しているという部分も踏まえると、『蟹工船』みたいなプロレタリア文学作品っぽく観れないこともないし。どっちにしても子供が見るにはリスクをともないます。

【ニコニコ動画】動物農場【派遣問題】【アニメ】

べつに、そういう紆余とか小夜とかの政治思想に絡ませず、単に作画の好さや物語のカタルシスだけを楽しむって観方もできるにはできるんですけど。でも、結局作り手の作為に反する楽しみ方にはなっちゃうんですよね。そういう「作為に流されない観方」ができるようになるにはまだまだ魂のステージが低すぎる自分です。

何故って、全体主義とかスターリンとか「どこかの国の縮図」がモデルだったとしても、それって結局「会社」とか「コミュニティ」の縮図にもうまいことあてはまっちゃうんだから。「ああ、いるよねー。この豚みたいな上司。」とか。「ああ、俺はまさにこの馬なのかもしれん…。」とか。「働いてない俺が一番の勝ち組!」とか。

そういう意味では、本来「スターリン主義者」として描かれたはずの豚を、宮崎駿の言うように「資本主義の豚」として解釈した方が、今の日本人労働者層にはわかりやすいのかもしれません。いつのまにかスローガンやポリシーが摩り替わってるとか、仕事上よくあります…。嗚呼、思い出すともう色々鬱に…。

ほんと、連休最終日に観る映画ではないなあ…。

一応フォローしておきますと、自分はその紆余とか小夜とかではないですし、宮崎駿監督に関してはその政治的思想の方向性に関わらずアニメ職人として尊敬しています。これからももっと『崖の上のポニョ』みたいな、うす気味悪い(最高の褒め言葉ですよ?)アニメ映画をたくさん創ってほしいと思っています。