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泥船てすかとりぽか

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『Where In The World Is Osama Bin Laden?』

Where In The World Is Osama Bin Laden?

2008年のアメリカ映画。モーガン・スパーロック監督は、マクドナルドのハンバーガーを1か月間食べ続けたら人間の体がどう変化するのかを検証したドキュメンタリー映画『スーパーサイズ・ミー』の。イスラム教徒と30日間暮らしたりするTVシリーズ、『モーガン・スパーロックの30デイズ』とかも。

TOKYO MX TVでやってる『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』という番組で放映してました。

マック生活などで何度も死にそうになっているスパーロック監督にも、いよいよ子供が生まれることになりました。子供が生まれてくるまでに自分は何をなすべきか?この世界はなぜこんなにも危険に満ち溢れているのか?その解決を動機として、9.11テロの首謀者であるウサマ・ビンラディンを探して捕まえる旅に出たのです。

ある程度ネタバレしつつストーリーを要約します。とりあえず、必要最低限の自己防衛術と、テロ組織アルカイダに関する予備知識を身につけた上で、ビンラディンの行方を追い、モロッコやイスラエル、エジプト、サウジアラビアアフガニスタンパキスタンなど様々な国を渡り歩いていく監督。

旅の最初こそ、"一般的なアメリカ人"と同様に、「イスラム教は危険思想であり、子供から老人までジハード(聖戦)が正しいものとして洗脳されている」という先入観をもっていた監督なんですけれども。旅先で出会うイスラム教徒の人々との交流の中で、問題は全く別のところにあるということに気づかされます。

イスラム世界の人々は、誰もテロや戦争なんか望んではいないし、我々アメリカ人(日本人も)と同様に、日々の平穏な生活だけを願って生きているということ。そして、イスラム教の教義を利用して聖戦を掲げるテロ組織の連中には迷惑していること。また、その遠因となっていうのは、結局アメリカの政治なんだということ。

何より、アメリカや日本のメディアが伝える情報が、極めて偏向したものであるということ。

偏向とは言っても、決して嘘ばっかりを伝えているわけではない。むしろ国益を考えれば理に適ってて正しい。でも、その自己満足の影に、しわ寄せを受けて苦しむ人々がいるということを伝えないことや、彼らを「テロ国家」や「テロ宗教」呼ばわりして敵視するのだけは、やりすぎなんじゃあないかと。

パレスチナ問題だって、実のところテロともイスラム教とも関係がありませんし。偏向報道のせいで、「あれはイスラエルにいるイスラム教徒がやってるテロだろう?」みたいに思われてるふしがありますけど。もしくは、「イスラム教ユダヤ教っていう、マジキチ同士の宗教戦争だろう?」ぐらいの認識じゃないかと。

元はといえば国家間の土地争いの問題を、さも宗教と民族意識が動機であるように大国が後ろから主導したせいであんなことになってるわけで。さらに、それをビンラディンをはじめとしたテロ組織が対西欧戦争の動機として利用しちゃってるわけなので。とばっちりを受けてるのはまさにそこに住んでる人たちなのに。

隣の家と境界線でモメたら、弁護士と坊主とヤクザがでてきて収拾がつかないでござるの巻。

そんな感じの内容について、どちら側のイデオロギーにも傾かず、かつCGやアニメーションを使ってわかりやすく説明している今作はまさに神映画。なんでこんなにいい映画が未公開なのかと。まぁ、アメリカと日本の国益を考えたらあたりまえなんですけど。「イスラム教は邪教」ってしといた方が色々都合がいいから。

それに、神映画とか思ってるこの映画だって、本当は嘘ばっか言ってるかもしんないんだよ?

「本当のところは、実際に自分の足で行って見て感じてこないとわからない。」それが、今作で一番言いたいことなんじゃないんでしょうか。テレビや新聞がネットが言ってることなんて真に受けちゃいけない。特に、テレビと新聞に疑問を持ってる人間ほど、「ネットにだけは真実が載ってる!」と勘違いしやすいのでアブナイ。

自分だって、例えば韓国自体は嫌いじゃないけど、そこのオンラインゲームに関しては虫唾が奔るほどキライだったりします。ネットに載ってる情報だけを鵜呑みにして、プレイもせずにクソゲーよばわりすることもあります。(映画は必ず観てから悪口言うことにしてるのに。)でも、それじゃいけなんだよねスパーロック…。

そういうわけで、今から韓国行ってきます。

という動機はさすがに嘘で仕事で行きます。