てすかとりぽか

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『G.I.ジョー』 間違った日本

G.I.ジョー

2009年のアメリカ映画。スティーヴン・ソマーズ監督。

釜山に行く飛行機の中で観たのを忘れてました。そもそも、フライト時間が110分とかショートすぐる中で、比較的観れそうだったのが118分のコレしかなかったんですけど。それでも、ラスト10分ぐらいは観れてないけど、まぁだいたい想像はつくので別にいいやと思いました。普通に馬鹿映画で面白かったし。

とりあえず、間違った日本に関しては、近年稀に見る傑作描写があります。

まず、敵のニンジャが全身白装束の双剣使いのイ・ビョンホンな時点で色々アレなのですが。彼が幼少時期を過ごした「東京」の描写がこれまたすごい。てゆか、ヒゲの長い老師とか山門とか、東京はそんなに「少林寺」的な要素を含んでません。間違った日本文化について、詳しくは下記の動画もご覧ください。

"外国人の為の間違った日本文化(Youtube)"

まぁ、そもそも『G.I.ジョー』は、米国ハズブロ社が販売している男児向け玩具で、第二次大戦期からベトナム戦争期にかけて、アメリカ国民に対する幼少期からの戦意高揚および軍国主義教育を目的として開発されたという経緯を持つ以上、性質的に日本やアジア諸国に対する偏見に満ち満ちた描写があってしかるべきものです。

故に、アメリカの子供はこのプロパガンダ人形を手に、「黄色い猿めをやっつけろ!」とか、「良いベトコンは死んだベトコンだけだ!」とか言いながら遊んで育つわけです。こうした例は珍しくもなく、あのスーパーマンキャプテンアメリカなんかも、戦時中は戦意高揚のプロパガンダに利用されてましたし。

共産主義の犬どもめ!」とか叫びながら、日本兵やナチスと闘うキャプテンアメリカ。今度映画やりますね。

逆に、日本でも『のらくろ』や『フクちゃん』と言った国民的漫画作品がプロパガンダに利用されていました。二作品とも日本の漫画文化の源流を築いたという功績では、『サザエさん』や『鉄腕アトム』以上ではなかったかと思うのですが、敗戦にともない当時の作品は全て絶版になり、その功績はあまり知られてません。

もし、日本が戦争に勝っていたらという分岐があったのなら、日曜18:00のアニメも変わっていたのかも。

そして、日本がさらなる軍国主義へと突き進んでいたとしたら、『ドラゴンボール』も『ワンピース』も、『バクマン』ですらも、戦意高揚のためのプロパガンダ作品になっていたかもしれません。まぁ、『バクマン』は今でも集英社による「編集者に都合の良い"漫画生産者"を育てるためのプロパガンダ作品」だと思いますけど。