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『メンタルヘルスセミナー』 備忘録

会社で管理職向けのメンタルヘルスセミナーがありました。
個人的に覚えておきたい情報だけの備忘録。

■日本国内の年間自殺者数
平成15年1月〜12月 34,427名(過去最大)
平成21年1月〜11月 32,000名以上(正確な数字は平成22年4月に警察庁より発表予定)

かつては自殺者の中心は50歳代が最も多く、主な理由は健康不安によるもの。次いで多い40歳代は就労不安、生命保険が主な理由。生命保険は加入後2〜3年を経過した場合は、死亡理由を問わないケースが多かったため、自殺の理由としては一般的。近年は、20歳代〜30歳代の自殺者が急激に増加し、その主な理由として無職無収入が断凸。また、過労や絶望という理由も多い。ちなみに、過労死の英語訳表記は「Karoshi」。

心神喪失者の行為の不可罰
日本航空350便墜落事故。1982年(昭和57)2月9日。日本航空350便DC-8-61型 (JA8061) 福岡空港東京国際空港行が東京国際空港への着陸進入中に突然失速して滑走路沖の東京湾に墜落。搭乗員174名中乗客24名が死亡。機長が着陸直前逆噴射をするなどの異常操作が原因。

後に機長は、異常操作の直前に「イネ、イネ」(去れという意味の「去ね、去ね」と思われる。)という山彦のような声が聞こえ、その後は墜落直後まで気を失ったと述べている。ボイスレコーダでは、副操縦士が「キャプテン、やめてください!」と叫んでいるが、この時点では既に機長は判断能力を著しく失っていた可能性が高い。

機長はこれ以前から心身の状態が優れず、心身症の治療中であった。その後の司法当局の捜査でも「妄想性精神分裂病」(現在でいう統合失調症)であり、機体を墜落させるような操作を行ったのは、病気の症状である幻聴などの影響(本人によれば、ソビエトによる世界崩壊の危機を救ったため。)を受けたものと判明した。

機長は業務上過失致死罪により逮捕となったが、精神鑑定により統合失調症と診断され、心神喪失の状態にあったとして検察により不起訴処分となった。マスコミは当初、報道で機長の本名を公表していたが、機長が統合失調症を患っていると分かると、精神保健福祉法保護の観点から匿名報道および病名を「心身症」と発表。

事件当時、「逆噴射」や副操縦士が叫んだ「キャプテン、止めてください!」は流行語になった。『ドラえもん(TV版)』でも、ジャイアンが「機長やめてください」という台詞を言った。しかし、事件の実態および機長の病名(統合失調症)が公表されるようになったのは、日本航空に対する責任追及が時効を迎えた2000年代に入ってから。

過労死の基準
電通事件は、過労による「うつ」の自殺で、企業に損害賠償責任を認める判決が初めて出されたケース。大嶋一郎さん(当時24歳)は、1990年4月に大手広告代理店電通に入社。ラジオ局に配属され、企画、宣伝等の業務を担当。入社後半年もたたないうちから連日の深夜残業、徹夜の仕事を繰り返すようになった。

さらに、体育会系の職場。一切飲酒のできない大嶋さんを、「水だけ飲めばいいから」と言って無理矢理飲みに誘い、さらに「脱いだばかりの革靴にビールを注いで飲ませる」など、社会通念上許容される範囲をはるかに超えた「職場いじめ」行為が行なわれていたことも、後に調査により発覚している。

1991年3月ごろには家族が心配するほどに心身が疲労。当時、月200時間超という常軌を逸した時間外労働時間。うつ病と見られる症状も発現。同年8月27日、担当イベントが終了し、肩の荷が下りた心理状態になるとともに、再び従前と同様の長時間労働の日々が続くことをむなしく感じ、衝動的、突発的に自殺。

1993年に、大嶋さんの両親が会社からの十分な説明がないとして、東京地裁に提訴。1996年3月、一審の東京地裁は全面的に会社の責任を認め約1億2000万円の賠償を命令。1997年9月、二審の東京高裁も会社の責任を認めたが、「義務感の強い大嶋一郎さんの性格も原因。両親にも責任がある」と賠償額を約8900万円に減額。

双方が上告し、2000年3月、最高裁が二審判決を破棄、審理を東京高裁に引き戻した。これは実質的に遺族側の全面勝訴となった。2000年6月、東京高裁の勧告に従って和解が成立。電通が遺族に支払った額は1億6850万円。増額の理由は、発生から9年という月日を換算した利子を含むという裁判所命令。

この判決が重要なのは2点。1つは業務と過労自殺の間には因果関係があると裁判所がはじめて認めたこと。もう1つは、会社の安全配慮義務違反の責任が認められたこと。事件名にあえて会社名が採用された理由は、株式上場を控えた時期に、事件を揉み消そうと全社的に働いた電通という企業に対する社会的制裁。

ちなみに革靴でビールを飲ませた社員は、2009年に他界。この行為を悔やみ苦しんで死んだという。

また、この事件の影響を受け、平成13年12月12日に労災における過労死基準を改定。
・長時間労働、蓄積拾うによる労災(過労死)認定基準を数量化。
・月100時間超、2〜6ヶ月平均80時間超。