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『トランスフォーマー/リベンジ』 “気に入らないから”という理由で暴力をふるう人たち

最新作まっさかりなのに、なんで旧作の感想なのかといいますと。
まぁ、色々と思ったことがありまして。

トランスフォーマー/リベンジ

2009年のアメリカ映画。マイケル・ベイ監督作品。

昨日テレビでやってたので。感想は前に書いた気がするので割愛します。個人的にはとても好きな作品なのですが、世間一般的な評判は芳しくない作品でもあります。まぁ、確かにめちゃくちゃ下品だし、過剰に残虐な表現多いし、話がクドくて長いし、ダメって言われる理由はわかりますし、そう批評することはいいと思います。

でも、好きじゃない作品だからって、それを流したテレビ局に火をつけにいくのはどうかと思います。

自分が好きじゃない作品を放映したテレビ局の愚痴を言うだけなら、ブログやツイッターで文句を書くだけならいいと思います。それも作品に対する批評と同様で、テレビ局という放送サービスに対する批評なのですから。視聴者がお金を払っているかいないかに関わらず、サービスを批評する権利はあると思っています。

でも、そのサービスに火をつけにいくのは、批評とは全然ちがうし、やっちゃいけないことだと思います。

具体的には、広範囲に対してそのサービスを利用しないように訴えかけたり、電話凸してその対応の揚げ足をとってはネット上に晒したり、要するにそのサービスを利用するユーザーコミュニティを恣意的に“炎上させようとする行為”は、もう批評という範疇を越えて、社会に対する単なる“暴力”であると感じています。

そうした過剰な“暴力”に対して「厭なら見なきゃいいのに」と答えた人もいます。

民放は基本的に無料で提供されるサービスですから、その分のコストは当然スポンサーが負担しているわけで、視聴者が負担しているわけではありません。だから、視聴者よりもスポンサーの意向に沿った番組内容になったり、サービスが提供されるのはあたりまえのことだろうと、そういう声も当然ありました。

その意見は正論という意味では正しいです。でも、自分は“暴力”を振るうこと自体に対して危惧を感じます。

そのサービスによって金銭的な損害を受けたり、人権侵害を受けたりして、その仕返しに炎上させてやろうというのならまだわかる話ではあるのですけど。単にそのサービスやそのサービスが提供する作品が“気に入らない”だけの理由で“暴力”を振るうということは、本気でどうかと思い、怒りを感じています。

ええ、今話題の“フジテレビ”と“任天堂”と“pixiv”の件ですよ、そのまさに。

いずれも、“提供されるサービス内容が気に入らないから”、“サービスを提供する企業の提携相手が気に入らないから”、“企業の対応に誠意が見られないから”というのが炎上の理由になっています。それらが、本当に“だから暴力を振るっても構わない”というエクスキューズになっているのでしょうか。

まぁ、炎上を指揮してる人は、「その企業をサービスを潰したい」というのが理由なんでしょうけど。

「ライバル会社のサービスを炎上させてみませんか?」みたいな仕事を請け負う会社から営業受けたこともありますから、炎上の指揮をとってるのはそういう人たちなのかもしれませんけど。いずれにせよ、これまでは早々簡単にそいつらの尻馬に乗るような人も少なかったんですけど。先週は立て続けに炎上が発生してたもので。

で、なんで自分が怒っているかといえば、まず“サービス提供側の人間だから”ということがあります。

先週起きた炎上案件はネット世論に近いところばかり。自分もその近くにいるわけですから、とても他人事には思えなかったわけですね。本当に炎上してしかるべき不手際で炎上したのならそれは仕方のないことだとしても、早々簡単に“気に入らないから”って火をつけに来られたら、さすがに身が持たないなと。

そして、“ライバルのサービスを潰すのには、炎上が最も有効な手段になるから”というのも怒りの理由。

それこそ、前述の“炎上請負サービス”みたいなヤクザ商売をはびこらせる結果になります。「自社のサービスにお金をかけるよりも、ライバル会社の炎上にお金を使ったほうがいい」なんてなれば、サービスの質は低下するわ“対炎上”という理由から規制は強くなるわで、最終的に一番困るのはユーザーじゃないですか。

「いや、炎上するのを見てるのが楽しいからいい。」って思う人も多いかもしれないですけど。

というか、今回の炎上に後から加担したり、外から見て喜んでるような人たちは、単に有名な会社が炎上して燃え落ちそうになるのを“見てて楽しい”んでしょう。その中の人たちはどうせみんな左団扇でリア充なんだからザマーとでも思ってるんでしょう。その中の人たちの努力や苦しみにまでは想像は及ばないのでしょう。

「自分の気に入らない奴は刺してもいい、家は焼いてもいい。」

そういう社会(ネットも社会という認識すらないのかもしれないのだけど)を本当にみんなが望んでいるんだというのなら、それはもう仕方のないことなのかもしれない。自分の怒りだって、ポジショントークだって言われればその通りだし。だったら、尚更自分はこのポジショントークを貫き通すことになるのだけれど。

とりあえず、“気に入らないから”という理由で炎上に加担する人たちへ。

あなたの行っていることは、そのサービスや関わってる人を殺すことになるけど、それでいいんだよね。あなたがそのサービスを“気に入らない”と思っているその感情は、その提供者を“殺してもいい”と思っているのと同等またはそれ以上に強いものなんですよね。「そうだ」というのであれば、少なくとも自分は止めません。

「人を殺すほどのことではない」と思うのであれば、すぐにやめてください。人が死にます。