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『ジャンゴ 繋がれざる者』 悪かったな勉強してなくて

ジャンゴ 繋がれざる者

2012年のアメリカ映画。クエンティン・タランティーノ監督作品。

正直ある理由から感想書くの気乗りしなかったんですが、タランティーノ好きだし、作品も滅茶苦茶面白かったので勿体ないから書いておきます。難しいこと考えずに、どストレートの“セイブ・ザ・クイーン”ですから。監督本人が一番いい役持ってっちゃうとこも、KKKのグダグダ感も、同人ノリも全て好かったです。

ただ、日本語版の一部関係者の“一言”だけが、すべてを貶めています…。

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劇中挿入歌の日本語翻訳を手掛けている町山智浩氏が、本作を酷評した某ブログのURLをRTしつつTwitterでつぶやいた内容が以下のとおり。自分の関わって居る作品や、町山氏の友人の柳下毅一郎氏に対する酷評を見て頭にきた結果というのはなんとなく理解はできますが…。

町山智浩 ‏@TomoMachi
「奴隷の歴史については全く知りません」
http://bit.ly/10j100U  
だったら勉強しろクソじじい
http://bit.ly/13mP0Am

この方のブログ内容自体に同意するものではないですが、それ以前に“作品の関係者”が、その作品の感想に対して「勉強しろ」とか「クソじじい」はさすがにどうよって話です。観賞以前に勉強が必要な作品とは思えないのですが、そうでなかった故に“作品の関係者”から「クソ」呼ばわりされるっていうのは…。

さらに問題は、町山氏のファンが、その「クソじじい」に対して攻撃をはじめました。

「やられたからやり返す」とか。いや、最初にやったのあんたらだろー。あと「死ね」っていうのはさすがにどうなの。いくらなんでもたちが悪い。てか「そーだ勉強しろクソじじい!」って煽ってる人達こそ、本当にアメリカ史を勉強してから映画観に行ってんでしょうか。勉強して行ってたとしてなんだという話ですけど。

何も勉強するのがいけないなんて言うつもりないですが、映画ってそんなに高尚なもんなんです?

「映画を観る前に予習しろ」、「少なくともコレとコレとコレを観てから行け」みたいな“正しい映画の観方”みたいのが流行ってるのはいいんですけど、「前情報何も入れずにプラッと観に行きたい派」にまでそういう観方を押しつけて「勉強しろ」って言うのはほんともう。悪かったな勉強してなくて、馬鹿で。

そういう“映画ファン的上から目線のバイアス”を「勉強しろ」の一言に感じてしまうわけです。

それこそ本当に「勉強してからでないと映画観ちゃだめ」というのが“正しい映画の観方”であり、それ以外は“悪い観方”っていうなら、おそらく映画は娯楽性を失って衰退しますよ。だから、なおさら映画業界関係者のそういう発言を目にする度に「あーあ…」と落胆するハメになるんですよ。

「ゲームやる前にwikiぐらい観とけよタコ!」って任天堂の社長が言ったら厭ですよ。

「クソじじい」の部分は、町山氏という人間を知ってさえいれば(御本は拝読しております。)驚く話ではないのですが、でも見ず知らずの一般の方、しかも自分の関係作品を視聴された方に対して言っていい言葉ではないですよね。これは町山氏がというより、日本語版の配給責任者が丁重にお詫びすべきと思います。

関係者やスタッフによるお客様への暴言は、そのマネジメント担当者の責任です。

あと、一緒に騒いでるファンの人たち(一部狂信的な人たちと言い直しておくべきか)ね。本当にたち悪い。映画ヤクザとでも呼ぶべきでしょうか、自分たちが好きな作品がどっかで貶されれば攻撃し、自分たちが嫌いな作品を褒めただけでも攻撃し、刃向う者あれば攻撃し、特に何もしなくても攻撃し。

映画の感想ぐらいは自由に言わせて欲しいですね。ほんと『ジャンゴ』自体は最高です。