『亡国のイージス』
『亡国のイージス』日映画
2005年。福井晴敏原作で阪本順治監督。
海上自衛隊の巡洋艦が悪者たちに占拠された。
そこで、巡洋艦に長年勤務し内部を知り尽くした専任伍長が、地の利を生かして悪者たちに立ち向かう。
そんな和製『クロコダイル・ダンディー』な話。
CGによる戦闘シーン満載だった『ローレライ』のような戦争映画ではなく、地味めなクライムサスペンスといった感じで描かれていたのは予想通り。でも実際に海上自衛隊の艦艇やら戦闘機を借りて撮ったロケーションはかなり壮観。
ただ、そのへんで予算が尽きてしまったのか、巡洋艦による戦闘シーンはほんのちょっとなので、どうも盛り上がりに欠ける感じです。
てか、イージスシステム使ってないし。
イージスシステム特有のフェーズドアレイレーダーや同時多目標攻撃、さらにその攻撃に対抗する対空ミサイル・チャフ弾の散布・対空砲火による3段階の対ミサイル層化防衛についてはもう少しちゃんと撮って欲しかったなあ。
結果として、 日本の掲げる専守防衛の理論が実戦では全く役に立たないことが証明されちゃうあたりは、この物語の胆だと思うのですが。
専守防衛。
要は撃たれてからはじめて撃ち返すという方法論ですが。
後だしが有利なのはジャンケンか剣道かガイルかダルシムぐらいです。