『椿三十郎』
『椿三十郎』
1962年。黒澤明監督。
個人企画「『シグルイ』みたいな映画が見たい」第一弾。
正直、黒澤映画って冗長なんで世間の評判ほど好きくない。
でも『椿三十郎』だけはテンポがいいので好きい。
何より殺陣がかっこよい。
とにかくラストの居合斬りは格別。
仲代達矢の手が動いた直後に三船敏郎の一閃。
ほとばしる鮮血がドビシュドヴァヴァー。そして沈黙…。
何度コマ送りして観ても、三船の抜刀モーションが見えません。
かろうじて判るのは、左の脇差を左手で抜いてるぐらい。
調べてみると「逆抜き不意打ち斬り(※)」という、
九州のほうの弧刀影裡流居合術の型で、
理論上最速の抜刀法らしい。
※帯刀の刀を左手で逆手に抜き、刀の峰に右手を添えて刀を押し出し、
肋骨から心臓を切り裂く。
うーん『シグルイ』ぽくて好い。