てすかとりぽか

最近はポケモンのことを書く場所です。

『仮想世界』 黎明期

正月から風邪ひいたので結局実家には帰らずじまい。
他に書くこともないので、また例の仮想世界のニュースについてででも。

"仮想世界の黎明期--虎視眈々とチャンス狙う国内サービス事業者たち"

Secondlife』の話題に触れるとアレなのであえてスルーするとして、『mee-me』にしても『Home』にしても、『Secondlife』から何も学んでないんだなーと吃驚。細かい点での違いは強調してても「3D上の仮想世界」って点では全くかわんないのに、何の方向転換もテコ入れもなしに直進する気まんまんですかと。いや、もう方向転換できる時期でもないのか‥。

その中で、唯一「3D」って部分を棄ててるのが『東京0区』。少なくともPCスペックという参入障壁の高さを唯一クリアしてそうなサービスです。いーんですってこれで。見た目どーこー以前に動かなきゃしょうがないじゃないのよ。アプリ動いたって、3Dのキャラなんか動かせねーって。そういう意味で、今回紹介されてる中で一番「現実的な」サービスだと思います。

ただ、『東京0区』はあくまでコミュニティではなく、金融や株価情報に特化した「金融情報特化型のソーシャルニュースサービス(SBI Financial News仮称)」なんだそうです。まぁ、ガキは『モバゲータウン』でもしてろってことでしょうね。たしかに、あれも2Dのコミュニティだしね。

そうなると、2Dの世界も「仮想世界」って呼んじゃうのはどうかとか言われそうですが、別にいんでしょうね。「仮想世界」の必要最低限の構成要素をあげるとすれば、以下の3つだけだと思います。

1. アバター
2. コミュニティ
3. 経済

「仮想」って言ってる以上は、自身の分身であるアバターは必須でしょうね。ただこれはプログラムで動くキャラクターデータである必要はなく、『モバゲー』みたいな着せ替えできる一枚絵でもアリ。『mixi』のプロフィール画像も、ある意味アバターといえなくもないですし。とにかく、自身のペルソナを示せる何かがあればいいです。

「世界」というより「社会」の構成要素として、言語と経済も必要です。チャット機能でなくともBBSやメッセージ機能さえあればもうコミュニティと言えます。経済も必ずしも仮想通貨が必要なわけではなく、ちょっとしたポイントシステムやアイテムがあれば十分です。

ちょ、土地は?とか言われそうですが、いりますか土地?まぁ物理的に世界を世界たらしめている要素は大地であるということに異論はないところですが、個人的には「仮想世界」の構成要素として、土地に必要性を感じたことは全然ないです。

むしろ、「土地がないと家が建てられない」、「土地を買うのにお金がかかる」とか、行動を制限する要素としか働いてないような気がします。まぁ、「リアルで土地も家も買えないなら仮想で買うしかないじゃないか!」とか言われたら仕方ないですが、自分はいりません笑。どうしてもと言うなら『ドラクエ』みたいな2Dフィールドか『ウィザードリィ』みたいなワイヤーフレーム空間程度で十分だと思うファミコン世代です。

さて、上記3つの条件にあてはまるものが「仮想世界」であるとするならば、『モバゲータウン』も『GREE』も仮想世界になってしまいますね。同じSNSである『mixi』は経済(ポイントやアイテム)がないので違いますが、『GREE』に至っては上記3点だけで「仮想世界サービスはじめました!」と豪語しちゃったりしています。あながち間違ってはいないと思います。

結局何が言いたいのかというと、「仮想世界サービスは既にうまくいっているものがある」ということ。加えて「うまくいってないのは3Dの仮想世界である」ということ。その2つの違いは「単に見た目と参入障壁の高さ」だけで、「構成要素は同じ」ということです。

だから、今まさにその「3Dで仮想世界をやっちゃう」って言ってるサービスはそこんとこを考えて欲しいわけです。その自信というか慢心の根拠は何なのかと。「大丈夫、数年後にはみんなVISTA買うから3Dも動く」とか、モラトリアム学生が言う「将来やるよ俺は。IT企業とか。」と同じで、非常におめでたい脳みそであるということです。

しっかし、オンラインサービスにしてもゲームにしても「VISTA普及待ち」、「PS3普及待ち」を理由にモラトリアムしているタイトルのなんと多いことか。少なくとも、自分がその中にいなくてほんとに好かったと思います。