てすかとりぽか

最近はポケモンのことを書く場所です。

『花嫁はエイリアン』 白い眼

花嫁はエイリアン

1988年アメリカ映画。リチャード・ベンジャミン監督。

なんか最近ぜんぜん映画観てないなあ。DVDも『HEROS』をちょっとずつ消化してるぐらいですし。かといって観たい映画がないわけでもないんですけど。「え?アレって『トリフィドの日』が原作じゃないの?」みたいな全世界失明のソレとか。

で、たまたま観てた地方TVでコレがやってました。ダン・エイクロイドとか懐かしいなあ。当時小学生だった自分としては、ちょっとHなテレビCMと青野武のナレーションが印象的でした。「結婚するということは、SEXをするということだ!」みたいな。

美人な人型エイリアンって設定と、それに絡むエロネタがウリって映画って言えば『スピーシーズ』のことか!と思いますけど、アレが1994年だからぜんぜん『花嫁はエイリアン』の方が早かったんですね。

スピーシーズ』の方はといえば、当時『エイリアン』とそのデザイナーのH・R・ギーガーが大好きだったので、当然彼が手掛ける「スタイリッシュ映画」とばかり思って、何も知らずに家族の前で鑑賞してたのは高校生の時だったと思います。

思いっきり「ただのエロVシネ」な感じだったので、家族から白い眼で見られました…。

「世の中にはB級映画というものがあり、それは概して意図的に製作されるものである。」ということと、「基本的にギーガーはエログロなB級系。」ということをはじめて知ったのは、たぶんこの時だったと思います。そういう意味では、自身の後の人生を方向性づけた作品でもあります。

B級な方向に。

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ゲームのほうはあいかわらず『デッドライジング』してます。

最初、難解で頭を使うゲームと思ってたのは、単に「膨大な数のゾンビに対する恐怖心」が視野狭窄にさせていただけだったようです。要するに、ビビッてました。このゲームのゾンビたちはロメロのゾンビよりもさらに低脳で愚鈍で安全です。ちょっとぐらい噛まれても平気だし。

スパルタンX』の「つかみ男」程度とわかれば、もうずっとオレのターンですよ!

てゆか、ホラーゲームの類って本当に自分との(恐怖心との)戦いだと実感しました。単純にアクションゲームとしての難しさで言ったら、『スーパーマリオ』の方が圧倒的に難しいはずなのに、もう見た目と雰囲気から来る恐怖心がビビリを誘発するから難しく感じるんですね。

バイオハザード』のゾンビの見た目が全部「ノコノコ」だったとしたら。うめき声が全部「でっていう!」だったら、それだけでえらい簡単なゲームになっちゃうと思いますよ。逆に、マリオの敵がフルポリゴンで超リアルに描かれた「全力疾走ゾンビ」だったらクリアできません。

というわけで、『デッドライジング』のゾンビは、「たまたま人間に怪我させただけで、"人喰いグマ"呼ばわりされるクマ」ぐらいの安全性が確保された今となっては、頭の上に乗っかって歩いたり、パイ投げして遊んだり、肩組んで記念撮影するような対象になってます。

(そういう対象って、ロメロゾンビの"決壊前"に近くてイイな!)

でも、同じゾンビゲーとしての『Left 4 DEAD』のゾンビは本当に怖い。ただでさえ、『平成ドーン・オブ・ザ・デッド』ばりに全力で殺しにかかってくる「全力疾走ゾンビ」なのに、ゲームシステムにおける「死」のシステムがこれまたすさまじい。

バイオハザード』にしても『デッドライジング』にしても、体力がなくなった時点で主人公は「死」に、ゲームオーバーです。でも、『Left 4 DEAD』の場合は、体力がなくなっても「死」にません。

その場に倒されて、生きたままゾンビにむさぼり喰われます。

その間、当然何もできません。(上体を起こして拳銃を撃つぐらいはできますが…。)その後、一定時間この状態が続くことで、初めて「死」ぬことができ、ゲームオーバーになることができます。

これは怖い。ゾンビの怖さって、やっぱり「殺される」よりも「喰われる」怖さですからね。

でも、実際この「喰われ死に」のシステムは、恐怖の演出以上に「マルチプレイタイトル」としての協力プレイシステムの一環なんですよね。要するに「被食人状態」になったとしても、仲間が助けてくれれば、その場で復活できるようになっています。

「ありがとう、助かったよ!」って"とびでた腸をおなかにしまいしまい"ながら。

同様のマルチプレイタイトルの『キャッスルクラッシャーズ』でも、死んだ仲間のとこでボタン連打すると「心臓マッサージ」して蘇生できるシステムがありましたが、これすごい燃えるシチュエーションなんですよね。一番「マルチプレイ」の楽しさを実感できる瞬間です。

「心臓マッサージ」を途中で止めてみた瞬間とか、もう「コイツの命は我が手中にあるんだな。」とか思います。なら、そこでゾンビにむさぼり喰われてる友達を見たら、たぶんもっとS的な感情が芽生えざるを得ないと思われます。「もう少し痩せたほうがいい」とか。

ちなみに、『Left 4 DEAD』。ゾンビになって仲間襲えるそうです萌え。