てすかとりぽか

最近はポケモンのことを書く場所です。

『X-I World』 犯罪者

"「FF XI」運営チームがスペシャルタスクフォースの最新動向を報告 「彼らは犯罪者、客ですらない」"

ファイナルファンタジーXI』における、規約違反行為者への対処について、「チート(不正ツール)」・「Bot(自動ツール)」・「不正アクセス」・「栽培」・「チャージバック(盗用カード利用)」と5つにわけて解説されています。

それらを元に稼いだゲーム内通貨を、RMTリアルマネートレード)により現金化し、ビジネスを行なう特定アジア諸国の業者の人間に関して、今回はじめて「顧客ではなく、犯罪者である」と提言したことは新鮮であり、同業界内にも衝撃を与えています。一般顧客の一人としては、非常にたのもしい言葉であるといえますけど。

ただ、サービスを行なう運営会社としては、もう少し言葉を選んで発言すべきという部分は否めません。厳密には、上記の規約違反行為のうちで明確な犯罪行為とされるものは、「不正アクセス」と「チャージバック」だけなんですから。運営会社が提示する「利用規約」はあくまでも規約であり、法律ではありません。

その「不正アクセス」にしろ「チャージバック」にしろ、厳密に犯罪行為と認定できるのは警察だけですし。ゲーム内で取得できるログデータはあくまでもログデータに過ぎませんし、その情報から不正アクセスや不正カードの利用を判断することは不可能です。その点は、「警察との連携を行なって」と説明されていますけれども。

それでもやはり、違法行為について調査し、「犯罪行為の疑い」を認めるのは警察の領分。さらに「犯罪者である」とするのは裁判所の仕事。少なくとも、『ファイナルファンタジーXI』のユーザーが、実際に立件され、何らかの犯罪行為が認定されたって話は聞いたことがないのですけど。あったらニュースになるしね。

そうした前例なしに、「あいつらは犯罪者」と運営会社が言ってしまうのは、さすがに早急かと。

しかも、それら「犯罪者」のプロファイリングとして、「IPアドレス的には中国を中心としたアジア系が多い」とまで。確かにある程度正確なデータを根拠にはしているのでしょうけど、それは警視総監が「日本国内の犯罪者は中国人ばっかりだ」って言っちゃったのと同じです。国際問題になりかねませんよ^^;

自分も『ファイナルファンタジーXI』の中に、いろんな国籍のフレンドがいます。中国人もいれば、台湾人もいます。そんな彼らはRMT業者とは関係なく、真面目にゲームをプレイしている人たちです。そんな彼らはこれまでに何度も日本人から「この犯罪者ども!」とか「中華はカエレ!」とか言われて傷ついた経験があるとか。

少なくとも、グローバルサーバー(全世界共通サーバー)でのサービスを運営するとなった時点で、こうしたRMT業者の問題や、異国人同士のトラブルは想定できたはずです。その原因について、運営や開発の責任は全て棚に挙げて「犯罪者が全て悪い」と言っているような気がしてならないのです。今回のお話では。

そもそも、ここまで酷い状況になるとは、開発時点では想定できなかったとは思いますので、今更「仕様変更で何とかしろ!」とは言いません。ただ、せっかく次の『ファイナルファンタジーXIV』も発表されたことですし、今度は「犯罪者をとりしまるゲーム」ではなく、「犯罪者を生まないゲーム」を作ってほしいところです。

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"「X-I World」(旧エクシングワールド)の運営会社に業務停止命令"

こちらは、「運営会社自体が犯罪者」というか、そもそも「サービスの目的自体が犯罪行為」という事例です。簡単に言えば「このゲームをやるとお金が儲かる!といって、案内用DVDやIP電話などのキット(ゲームクライアントですらないんですよ!?)を30万〜40万で販売していた」とか。すげえ。

これが出た当時は、まだ『セカンドライフ』でも似たようなことを言ってる人がたくさんいて、そっちはそこそこ信憑性はあったもので、自分も壮大に釣られてみたりしたので何とも言えないところですけれど。当時でもこの『X-I World』は「どうみても詐欺」って有名で、「こんなの誰も騙されねーよ!」って感じだったんですけど…。

国民生活センターには同社に関する相談が全国から約870件寄せられている」とか…。
結構、やっちゃった人多かったんですね…。