てすかとりぽか

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『天使と悪魔』 矢追

天使と悪魔

2009年のアメリカ映画。ロン・ハワード監督作品。

原作はダン・ブラウンの同名小説より。主人公の名前から「ロバート・ラングドンシリーズ」と呼ばれるシリーズの第1作で、第2作が珍作『ダ・ヴィンチ・コード』ときたら期待せざるを得ません。てか、映画化の順番逆じゃね?と思いますが、『ダ・某』の原作の方が先に話題になったもんだから仕方ないですね。

でも、『ダ・某』よりこっちの方がはるかにまとも…面白いです。原作も映画も。

それに、今回の映画化は、原作に忠実に作ったが故にお馬鹿映画になってしまった『ダ・某』の教訓を生かして、ちゃんと原作どおりじゃない話になっています。正直、原作どおりやってたら(原作も小説としては面白いんだけど)、また同じ徹を踏んでたんじゃないかなーと。そういう意味では原作既読者にも二度美味しい。

何より、今回の敵は陰謀論好きにはたまらない"イルミナティ"です。

矢追純一著作のベストセラー『ナチスがUFOを造っていた』によれば、イルミナティとはアダム・ヴァイスハウプトによって創設された、「人類の倫理的完成可能説」を謳う秘密結社のこと。そのキリスト教に批判的な姿勢から、ローマ教皇からも疎まれ、悪魔崇拝組織的な扱いを受け、歴史の表舞台からは姿を消していたそう。

しかし、彼らは古代から守り続けてきたテクノロジーをもってナチスに協力し、UFOを作っていたのです。

さらに、『ダ・某』にも登場した「トゥーレ協会」とも結束し、ヒトラーの超能力開花を手助けし、恐るべき世界統一計画も立案していたのです。そのメンバーでもあるヒムラーは宇宙とチャネリングし、アルデバランからUFOの大群を呼び寄せ、第三次世界大戦を画策しているという確定的に明らかな未確認情報も入手したのです。

自分で言ってて頭の中が痒くなってきました。でも、それがイルミナティに関する正しい認識です。

イルミナティ陰謀論については、それ以外にも事欠きません。有名なところではアメリカの1ドル紙幣に印刷されている「ピラミッドの中に描かれた目」のマークが、イルミナティのシンボルである「プロヴィデンスの目」であり、即ちアメリカは既にイルミナティによって影から支配された国であるとか。

民主党本部のビルの屋上にも同じデザインの「目」が描かれているとか。

イルミナティ関連は想像力に富んだお話が多くて面白いです。ただ、一つだけ笑えない話があって、それが『Illuminati: New World Order』というカードゲームのお話。イルミナティの下部組織「コピーショップ」や「ハッカー」、「メン・イン・ブラック」を利用して世界征服するというアレ意味なゲームとして有名だったのですけど。

その中のカード「Terrorist Nuke(テロリスト攻撃)」が、もろ9.11のツインタワー破壊を予見してるデザインだったり。「Pentagon(国防総省)」っていうカードが、もろペンタゴンから煙が上がっている絵だったりと。でも、下の記事にも書いてあるとおり、1995年発売のゲームなんですよねコレ…。

"PROOF THAT ILLUMINATI PLAN TO ATTACK ON 9/11 AND BEYOND WAS WELL KNOWN AS FAR BACK AS 1995!"

他にも「Center For Disease Control(疾病対策センター)」カードで疫病を作り出したりとか、「Population Control(人口のコントロール)」カードで上がりとか、いかにも新型インフルとか今的な問題に絡んだカードもあったりするので、現在進行形でイルミナティの世界征服ゲームは進行中なんだなーと考えてしまいます。

そういうわけで、ほとんど映画の内容に触れてませんが、コンクラーベって修学旅行みたいで楽しそう。