てすかとりぽか

最近はポケモンのことを書く場所です。

『冷たい熱帯魚』 アマゾンが来ない

冷たい熱帯魚

2010年の日本映画。園子温監督作品。

1993年に実際に起こった埼玉愛犬家連続殺人事件をベースとした物語。なんか妙に今年上半期人気のあった作品だったので観てみたけど、個人的にはなんかクるものがなかったので残念。てゆか、なんかオサレ映画っぽいラインを狙った演出が気に入りませんでした。なんだあのラストカット。なんだあのラストカットは。

てゆか、元にした事件より映画の方がつまらないって時点でどうなんですか。

でも、村田さんは良かったです。村田さんを演じるでんでんは好かったです。リアルでいますよねあーいう人。あーいう経営者。あーいう上司。悪い意味で言ってるんじゃないです。実際あーいうタイプの人間が仕事や会社を廻してるケースの方が多いんです。自己中で我が強くて暴虐的で、でもカリスマ性はピカイチな人。

実際、人が死ぬのとかどーとも思わないような人。そういう人が社会を廻してたりします。

別にそーいう人間を自分は嫌いじゃないです。その人がやらなくても、他の誰かがやるだけですし、誰もやらなければその組織がなくなるわけですから。場合によってはもっとたくさんの人が死んだりするわけです。自分が他人の生き死にを気遣ってられるのは、どっかでそのへん緩い人ががんばってくれてるおかげでもあるんです。

だから、そんな村田さんが途中退場した瞬間から、ほんっとつまんない。

この映画の中で一番面白いキャラを何故退場させたの?勧善懲悪だから?因果応報だから?それは、映画の面白さよりも重要なこと?商業映画として成り立たせるための文法の方が大事なの?正直言って、後半の話めちゃくちゃサムいよ?てか、あのラストカットなんだよマジで。何度も蒸し返すけどさ。

ジェイソンは最後の最後までジェイソンとして立ってるからジェイソンなんですよ。

あくまで個人的に思う“ぶっ飛んだ映画”って、エロとかグロとかの描写じゃなくって、文法がぶっ飛んでる映画のことなんだっていう偏った趣味嗜好があるせいかもしれないんですけど。そういう意味では本作は本当にフツーの映画。でんでんの演技以外は特に観るべきところのないフッツーの大衆向け映画だと思います。

それでも、久々に映画好きな人たちにウケがいい日本映画が出てきたのは良いことだと思いました。

そんなことよりアマゾンから『デモンズソウル』がとどかないですよ。