てすかとりぽか

最近はポケモンのことを書く場所です。

『ポケモンジャパンチャンピオンシップス2021 本戦』ジュニアカテゴリー 最終9位 使用構築

budoukyukin( @budoukyukin )です。

2021年5月に開催された招待制インターネット大会『ポケモンジャパンチャンピオンシップス(PJCS)2021 本戦』のジュニアカテゴリー(12歳以下)にて、長男(小6)が最終9位、次男(小3)が最終43位となり、折角なので構築記事とやらを書いてみました。

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なぜ5月に行われた大会の構築記事を今書いてるかと言いますと、丁度今週末の7月17日に実施されたライブ大会『ポケモンジャパンチャンピオンシップス2021』にも参加してきまして。一応、この構築をそのまま使う可能性もあったのですね。(結論、無かったのですが。)

よく知らない方向けに一応述べておきますと、この大会はゲームソフト『ポケットモンスター ソード・シールド 』の対戦機能における「ダブルバトル」というルールでもって競われます。

ちょっと子育てブログ的な(映画『来る』に出てくる妻夫木君的な)ことを書きますと、正直この「ポケモン対戦」をジュニア(小学生)層がプレイするハードルは年々高まっているらしく。

ジュニア・シニアのご父兄の皆様から「子供がポケモン対戦をしなくて困っている」「『Fortnite』や『APEX』ばかり遊んでいる」という悩みをお聞きする機会が近年増え始めております。

そりゃ『Fortnite』なんてゲーム内にボイチャありますし、コロコロとか小学生メディアも激推しするし、コロナ下放課後外で遊べない小学生のたまり場になるのは必然のことかと思われます。

(個人的には「けしからん!」というよりは、『Fortnite』も『APEX』も親子で遊んでみては?面白いよ!とは思います。親子大会とかもありますよ。)

とはいえ思わぬ黒船来航によるものか、元からの「ポケモン対戦」というハードルの高さ故か、「小学生ポケモン対戦をやらない」という、当に「ポケモン対戦」冬の時代到来の様相です。

(子供に聞いても「同じ学年でポケモンやってる奴はいるけど、対戦までやる奴まずいない。」という具合。話せる友達がいないとモチベ上がんないよね。)

何か対策できることは?自身めも一応ゲーム作って飯食ってる身ではありますので、「現状ほとんどないに等しい、ゲームクリアから対戦までの導線を整理してみては?」「対戦での"負け"による負感情による離脱防止のための演出・報酬設計を昨今流行っている対人ゲーム群と同水準に見直してみては?」など幾らでも提案は可能ですが、そんなことはゲームフリーク様も当然お気づきの事かとも存じます。

あくまでも自分はいちプレイヤーとして、いちジュニアカテゴリーキッズの親として、自分が出来ることを考え、実践して、実績を残して、こうして記事に残せればと思っています。

そう、つまり去年と全く同じコンセプトで「イージーウィン」できる構築を作ることです。
『ポケモン日本一決定戦 本戦』ジュニアカテゴリー 最終5位 使用構築 - てすかとりぽか

将棋の羽生名人が言ってた(と思う)のですが、将棋を始める子供にはまず何より「勝たせろ」と。

「勝つことが楽しい」と感じさせてやれと。

そのためには、「カンタン操作(スマホゲーの広告でよく見る言葉)だけど強い」つまり「イージーウィン」「奇襲」「脳死」がテーマの構築が必要なわけですね。

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【構築コンセプト】
1) 選出が1つで確定。
2) 出す順番もほぼ1つで確定。
3) ダイマしなくても強い。

【確定選出】
イエッサン/ヤレユータン
コータスツンデツンデ

「おいおい、そんなんで勝てるわけないだろ。ヤレユータンとか使用率ランキング上位ですらないし。」

「いやだ!こんなゴリラのおっさんみたいなポケモン使いたくない!」

森の賢人のことをゴリラとかいうな!エスバとかピカチュウ使いたいなら勝手に使え!

「ていうか、残り2匹は見せポケなのかよ。」

はいはい、当然メカニクスも説明いたしますよ。

【構築詳細】
①イエッサン サイコメイカー きあいのタスキ 
れいせい HC(最遅)
このゆびとまれ/てだすけ/ワイドフォース/マジカルシャイン

ヤレユータン せいしんりょく サイコシード
なまいき HD(最遅)
トリックルーム/さいはい/あくび/サイドチェンジ

もうこの2匹の説明がこの構築の説明のすべて。

この構築の勝ち筋は「絶対にトリルを決める」「トリルできなければ負け」なので、そこを突き詰めます。

まず、タスキイエッサンの「このゆびとまれ」の横でトリルする成功率は高い。高いけど「ふういん」と「範囲技(いわなだれ)による怯み」に弱いので、後者だけでもヤレユータンの「せいしんりょく」で対策することで、トリル成功率=勝率そのものが上がります。

トリルをされても「トリルで返せばいい」「枯らせばいい」という対策もありますが、フォーカスは「ジュニアクラス」ですので。ジュニアでもトップクラスの子達は、そのぐらいの対策してきますけど…。

ただ、この構築に関して「枯らせばいい」は容易ではないです。何せ後ろがコータス「ふんか」×2、ツンデツンデいわなだれ」×2(60%怯み)なわけですので。

「イエッサンを倒さずに枯らす」にしても、「ワイドフォース」は地味に痛いわ、「あくび」は飛んでくるわ。

相手(相手もトリルしそう等)によっては、トリルせずに「ワイドフォース」→「さいはい」しているだけでも崩壊していきます。イエッサンがHCな理由。

イエッサンが最遅なのは、この指以外は圧倒的にトリル下で動くことが多かったので。ただ、なるべくこの指して早く落ちましょう。

訂正:イエッサン最遅CSって書いてた。あとイエッサンのS無補正でいいのでは?という声もありましたが、イエッサントリル軸の対策として「最遅ゴリラでフィールド&猫、横で挑発」みたいなのがあるので。あとS関係よくわからないジュニアが使うため、基本S微妙な相手に対してはトリル張るの優先なので、最遅でした。

ヤレユータンがHDでサイコシードなのは、彼に強い範囲技は特殊が多いから。トリル後とんでくる挑発は時すでに遅く。でも、メンハでもよいよ。

「サイドチェンジ」は「ふんか」×2でも落ちなそうな時とかに、ダイマしつつ使う用。不利状況を無理やり択ゲーにするチート技。

コータス ひでり もくたん 
れいせい HC(最遅)
ふんか/ねっぷう/だいちのちから/ソーラービーム

ツンデツンデ ビーストブースト かたいいし
ゆうかん HA(最遅)
いわなだれ/ジャイロボール/ボディプレス/10万馬力

後ろを出す順番はほとんどコータス先。「ふんか」×2で殆どのポケモンが確定範囲になります。火耐性にはドラゴンを除けばダイマして「ダイアース」、「ダイソウゲン」でなんとかなります。

トリル対策にコータスをおいてる相手には、ツンデツンデ先。あとは、「いわなだれ」がぶっ刺さってて、ツンデをビーストブーストで育成ができそうな時とか。

コータスは「こわだりメガネ」でもいいかも。ただ、たまに「だいちのちから」「ソーラービーム」×2も使う機会があるので。

ツンデツンデは最初「いのちのたま」でも強かったけど、「さいはい」してると速攻で自分も死に近づいていきます。「弱点保険」はちょっと受け身過ぎかな。ビーストブーストで「ぼうぎょ」ガンガン上がるので、「とつげきチョッキ」にして要塞化するのもアリ。

※訂正:あとから過去のスクショみたら本戦では「とつげきチョッキ」でした。まぁ、なんでもいいです。

トリルターン終わった後は後発をダイマックス。この時ヤレユータンが放置されてることが多いので、「あくび」と「サイドチェンジ」で荒らします。

フシギバナ
アシレーヌ

この2匹はマジで「見せポケ」なの?

はい、マジで見せポケです。

バナコーの運用経験があるなら素直に純正なバナコー組んだほうがいいですし、相手がバナコーだと思ってくれたらまぁ、ぐらい。

アシレーヌは、一部のドラゴンタイプへのけん制や「もらいび」用。というより、コータスの代わりに出しても普通に強いですけど。

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子育てブログに戻りますが、まず上記使い方だけ教えて「カジュアルマッチで」練習してもらってました。

まず「勝てない」ですからね。ランクマッチでは。

(大人でも「負けること」「負け続けること」に耐性ある人なんて稀ですから。いわんや子供をや。)

カジュアルマッチでも「勝つことが楽しい」と感じてさえくれれば、「小学生ポケモン対戦やらない事案」に対しては勝ちです。

言われなくてもカジュアルマッチ、さらには自発的にランクマッチで勝つことを「楽しい」と感じてくれるようになります。

そんなこんなで、蓋を開けてみれば、長男が最終9位、次男が最終43位と好成績を残してくれて。

その上位20名が参加できる、先週末名古屋で開催されたライブ大会には、もうちょいちゃんとした構築で参加させてもいただきました。

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個人的には「ヤレユータンいる方」が独創性が高いので好きなんですけどね。(なので記事はそちらで書きました。)

※「弱点保険コータス」は、ユウキさんの「ユウキトリパ2021」を参考にさせていただきました。
【PJCS2021本戦】ユウキトリパ2021 - ユウキのめざめるパワー(氷)

正直、1勝できれば御の字と思っていたら、2勝もしてくれました。お祝いにswitchのプログラムのアレ買ってあげました。報酬設計大事ですからね!

なお、今回長男をライブ大会に連れて来て一番良かった事は「シニアのトッププレイヤーの皆さんが仲が良い」を見せられた事です。

普段それぞれ遠方に住みつつ全国大会で顔を合わせ好敵手として認めながら親友でもあるという、ある種往年のスポーツ漫画的にエモ狂おしい世界を見せられた事が本当良かったです。

(いや、実際はそんなことないんだ。もっとギスギスしているんだ。とか事実誤認ありましたら申し訳ございません。)

長男も次男も、今でこそポチベ(ポケモン対戦のモチベーションの事らしい)は高く、ランクマでもそこそこ上位に入れるぐらいではありますが、来年まだ「ポケモン対戦」を続けていくかはわかりません。それぐらい、他の親御さんのお話を聞くかぎり、対戦モチベーションの維持って難しいんだ…も痛感しているからですね。

最後に、株式会社ポケモン様ならびにゲームフリーク様には、毎年素敵な大会を開いていただけること深く感謝しますとともに。

ポケモン対戦」に関するハードルの高さの緩和というか、他の対戦ゲームがやっているような「負けても辞めたくならない・負けを強く意識させない演出」「勝ち負け以外に(チャレンジ・ミッション的な)目標軸を設ける」「友達を誘って遊びたくなるアバター要素&見せられる場所を含めた報酬設計をする」などゲーム開発部分に関わる改善を次回作以降に期待させていただきつつ。

(特にランクマで負けた時に「あなたの負けです!」「ランクめっちゃ下がります!」の演出どうにかしません?めっちゃ離脱ポイントって思いますよ。)

「ゲームクリア!」→「対戦をしよう!」→「インターネット大会に参加しよう!」→「全国大会(PJCS)に出場しよう!」→「世界大会(PWCS)権利を獲得しよう!」と、より上位のゲーム大会への出場を「あるべき順番で並べた感情導線設計」も含めて、「ポケモン対戦」を盛り上げていってほしいと願っております。