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泥船てすかとりぽか

FC2ガ沈ムマエニ逃ゲダシマシタ。

『パラノーマル・アクティビティ』 乞食映画

なんか、いつも観てる映画ブログが変な人に叩かれてて哀しい気持ちに。

パラノーマル・アクティビティ

2007年のアメリカ映画。オーレン・ペリ監督。

製作費がわずか1万5千ドルという低予算映画ながら、全米興行収入で1位となった作品。『ダークナイト』の“オープニング週末の1館あたりの平均興行収入”36,283ドルを遥かに凌ぐ、49,379ドルという記録を樹立。この記録は現在では『タイタニック』に次いでいるということ。数字だけ見れば、とんでもない化け物映画なのです。

ただ、個人的には別になんとも面白いと感じる部分のない平凡な作品でした。

つまらないわけでもないけど、そこそこには面白いんじゃね?という程度。特筆すべき点が他になにもない作品。でも、「そんな映画がどうして全米興行収入1位になりえたのか?」って部分に関しては、特筆すべき点がありまくりですよ。そういうわけで、今回はそのプロモーションの妙について色々と色々。

そもそも、売り手側に重要なことは、評価ではなく“金払って観せた”事実なんですよね。

客が作品をどう評価したところで、払った金は払い戻す必要はないわけですから。肝要なのは、“いい作品を作ること”ではなく、“いかに映画館に足を運ばせ、金を払わせるか”です。また、そのために払うべき原価(製作費および宣伝広告費)は、当然少ないのに越したことはないわけですけれど。

今回の“低予算の映画”という売りは、低い原価に対し異常に高いプロモーション効果をもたらしました。

“えっらい安い製作費で作った映画がある”そう聞いたら、誰もがどんな映画か気になるでしょう。その好奇心が彼らを映画館に向かわせます。そして“製作費の割りには面白かった”という話題が、さらなる人を映画館へ呼び寄せます。そして、「全米で大ヒット!」の称号も手に入れ。製作費用も宣伝広告費用も激安で。

そうした流れの連鎖が、本作を全米興行収入1位に叩き上げたのだと思います。

中には本作を見ても「?」と思う人も多かったことでしょう。でも、そんなのは関係ないのです。重要なのは、その“低予算映画なのにスゲー”という、無根拠に等しい評価に流されてくれる人がどれだけいるかどうか。映画を観るときに、“製作費”という魔法の単語に踊らされてくれる人がどれだけいるかということです。

ほんとは製作費100億ドルかかっちゃったけど、低予算って言っておいたほうがいんじゃね?

っていうプロモーション上の判断も、もしかしたらあったのかもしれません。だって、実際100億ドルもかけてこんな映画だったら誰も見向きもしないですよ。100時間勉強してテストで100点とるより、全然勉強しないで90点とる方がかっこいいの法則です。「全然勉強してこなかったよー」とうそぶくのも中二的プロモーション。

マクドナルドが手提げ袋くれなくなったよ。なんかエコっぽくて素敵!!」

という考えに流された人が多かったせいで、マクドナルドは雨の日で傘もってようが、手提げ袋なしで紙袋を2つも3つも手渡してくるようなサービスを提供してくだはりました。おかげで傘もさせずにズブ濡れで帰るハメにもなりましたよ。でも、これも“逆説的費用体効果”抜群のプロモーションの一種ですよ。

それは、「コストを下げることで、宣伝効果を上げる」という一見矛盾したもの。

よくよく考えたら、低予算だろうが製作費100億だろーが、客が払う金は2,000円に変わりはないんだし。所詮製作費なんて作り手の言い値なわけだし。その金額の高い低いで映画の評価が変わるなんてちゃんちゃらおかしいわー。なんて思ってたら、意外と“製作費”に縛られて作品を評価してる人が多くて驚きですよ。

「〇百億ドルもかけてこの程度か!」「低予算なのにスゴイ!」っていう言葉をどれだけ見たことか。

「金持ちは心が汚い。」、「貧乏人だから天国に行けるはず。」そういう思想は嫌いじゃありません。そう思わないで生きていけるほど世の中楽じゃないです。でも、「低予算映画だから大目に見てあげてもいい。」この考え方は論理的ではないと、自分は思っています。逆に、低予算を売りにしてる映画ほど、穿った目で観るほどです。

こんのッ、乞食映画めッ!! …と。

…で、話がいきなり一番最初に戻りますが。そもそも、そのブログを叩いてた人はその作品(というか監督)が大っキライで、そんな映画を軽々しく褒めそやすのはゆるせーん!!という感じだったんですよね。それで、当然ながらその叩いてた人が逆に叩かれたりとかいうお祭り状態になってしまったわけですけど。

結果的に、その映画にとっては、これ以上ないプロモーションになってしまいました。

「映画をdisることで、宣伝効果が上がってしまう」という矛盾が、ここにも発生してしまったのです。が少なくとも、Twitter界隈の映画好きの人たちの間では。だって、全く観る気なかったのに、がぜん観たくなりましたもん『踊る大捜査線3』。絶対に地雷だと思ってたのに。そこ、クレイモア置いてあるよね?

いや、確実に置いてあるの見えるけど、全力で踏みに行きたくなりました。