てすかとりぽか

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『バイオハザードIII』 好いゾンビ映画

バイオハザードIII

2007年アメリカ映画。ラッセル・マルケイ監督。
くどいようですが、同名のゲームとは別物として観ることが前提で。
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前作『バイオハザードII アポカリプス』から数年後、感染するとゾンビになってしまうナントカウイルスが世界中に蔓延して、荒廃してしまった後の世界を舞台にミラ・ジョヴォビッチが俺の空

全く期待せず、前情報も得ずに見に行ったので、正直この世界設定と描き方には好い意味で吃驚。砂漠化した世界、金網で囲まれた基地を取り囲む夥しい数のゾンビの群れ、武装トラックで旅を続ける数少ない生き残りの人類。ジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』を彷彿とさせる正統派ゾンビ映画じゃないですか!

そもそも、原作ゲームは一作目こそロメロゾンビを踏襲して作られたものの、以降の続編は完全にオリジナルで近未来SFな方向に進んでどんどん別物になっちゃったんですよね。さらに映画化された時には、その流れからも完全に脱却し、ただのカンフーアクション映画になってしまったため、原作ゲームファンからもゾンビ映画ファンからも酷評されたものです。(個人的にゾンビを蹴りで倒すのは好きでしたけど。)

次いで映画二作目では、急に原作ゲームの設定をどんどんとり入れた結果、原作ゲームファンや若い世代を中心にそこそこヒットしました。でも、もう完全に「ゾンビ映画」ではなくなっていたので、我々おっさんくさいゾンビ映画ヲタクには総スカンをくらっていたものです。

そこで映画三作目にして、急に正統派ゾンビ映画なわけです。『28日後‥』や『死霊のえじき』の様に、「人類>ゾンビ」が逆転して「ゾンビ>人類」になってしまった後の世界、要するに「ゾンビ後日談」系ではありますが、自分が一番好きな設定。

諸々みると、過去の著名な作品のオマージュとなるシーンがチラホラありますが、それを最先端の技術と巨額の制作費をかけてダイナミックに描いているので、古いゾンビ映画ファンとして感涙ものです。ていうか正直ロメロの最新作『ランド・オブ・ザ・デッド』なんかより数倍面白い!

残念なのは、そういうゾンビ映画ファンが「今更バイオなんて‥」と思って今作を見ないで終わることでしょうね。どっちかっていうと『デッドライジング』を映画化して欲しいとか思われてることでしょう。

あとは、途中までほんとにゾンビ映画なので、原作ゲームファンからまた「原作無視しやがって!」とか「ジルをだせ!」とか「クリスはどうした!」とかくだらない非難を受けるんでしょうね。そういう意味では非常にもったいない作品なんだなあと思います。

でも、ミラ・ジョヴォビッチが双剣(ククリ二刀流)で鬼人化乱舞するシーンはテラカッコイイので、『モンスターハンター』好きは楽しめるかと思います。そういや『モンハン』映画化しねえかな。

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DIARY OF THE DEAD

ジョージ・A・ロメロが『Myspace』のブログに新作情報を公表してます。まだやんのかよ!と思ったけど、もうあの人の「ゾンビ後日談」は見たくないなあ。どうせやるなら、『DAWN OF THE DEAD(ゾンビ)』と同時間軸で違う場所の話とかやってほしい。ていうか続編でもリメイクでもないって書いてあるな。楽しみ楽しみ。