てすかとりぽか

最近はポケモンのことを書く場所です。

『CEDEC 2009』 2日目

「最近日記書いてないと思ったら『CEDEC』でいそがしかったの?」

って今日聞かれたんですけど、その『CEDEC』にすら行けないほど忙しかっただけです。というか、いい加減日記のタイトルに「その日観た映画とか本とか」っていう縛りはきついと思うのです。さすがにそんなに頻繁に何か買ったりするわけでもないですし。でも、もう10年以上この縛りで来てるからまぁがんばります。

CEDEC 2009

横浜でやってるなんかゲーム開発者向けのカンファレンス。ゲームの業界団体であるCESAがやってるそのなんか。で、今日その2日目に行く予定だったんですけど、なんやかんやでイロイロあっていけず。チケット高いのに勿体無いことしました。その金出してるのは会社だからべつにいいけど。

"【CEDEC 2009】「作品で私を黙らせてください」富野監督がゲームを斬る"
"[CEDEC 2009]「ガンダムの父」富野 由悠季氏が若いクリエイター達を挑発する基調講演"

これ聴きにいきたかったなぁ。行ってきた同僚の話だと「なんかどうみてもゲーム開発の人間じゃない、ただのアニオタがたくさん来てずっと質問してて、じいさん困ってた。」とか。まぁ、空気嫁って話にはなるんだろうけど、富野も別にゲーム開発にダイレクトに関わる話はほっとんどしてないからいいんじゃないかな。

「慣れたら死んじゃうよ」
「原理原則をもって考える」
「ゲームは悪です」
「最後の責任は自分でとれよ!」

そもそも、この人の話す内容って、正直何回読んでもよくわかんなかったんですけど、とりあえず「強烈なコピーを多用する」っていう話法はすごいと思います。実際に生で話聴いてたら、少なくとも10代〜20代の人なんかは、ものすごい心酔するか、とてつもなくキライになるかの自動ニ択でガード不可ですよね。

何言ってるのか、さっぱりわかんなくても。わかったふりをしてね。

でも、それが富野の魅力なんだと思います。いかにも抽象的な内容をさも理屈めいた"感じ"で説明すると、なぜか説得力がある"感じ"がするってところ。大塚英志の書く意図して難解な文章みたいに、本当はよくなんかよくわからないけれど、これは"理解しているふりをしないと駄目なんだ"と思わせるある種の詐術です。

世の中には、その手の詐術がたくさん存在するけど、ほんとこの富野のじいさんのソレは一級品だと思います。おかげさまで、今の世の中に「自称ガンヲタ」がどれだけはびこっていることか。そして、その「自称ガンヲタ」が、富野への憧れ(または敵意)に突き動かされて創ったアニメ群がどんなにか酷いことか。

憧れにしろ敵意にしろ、そこから生まれたものが、結局あのじいさんの創ったもののデッドコピーに過ぎず、とてもそのオリジナルには遠く及ばず、結果としてじいさんだけが神格化されていく。それを口先三寸でコントロールしてニヤニヤしているのもまたじいさん自身とは…。なんという壮大な釣り…。

で、今回はその餌をアニメ界だけでは飽き足らず、ゲーム界にも撒きにきたわけなんですけど。結局反応しちゃったのはいつもと同じアニヲタの皆さんだったわけで。それこそもう本当に空気嫁ってところなんでしょうけど。ゲーム界の誰かがんばってこのじいさんに挑戦して、言われたまんまゴッホのCGでも描いてやって。

そこで、来年あたり『ゴッホDS』とか出す会社があったら、富野監督は責任とってあげて…。

とりあえず、明日は3日目のソレに行ってくる予定です。堀井さんの会は朝イチに横浜なんか無理っていうか、普通に午前は会社行って仕事しないと無理なので、午後からのんびり行きます。せっかくだから横浜開国記念なんちゃらの蜘蛛っぽいロボット兵器でも見学してこようかと思います。