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泥船てすかとりぽか

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『ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史』 観てから文句いえこのタコ!

えいが

観ないで映画の文句言ったらアカン。

ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史

2009年の日本のアニメ映画。腰繁男監督作品。

1981年に公開された『ドラえもん のび太の宇宙開拓史』のリメイク作品。当時はうちのリアル兄上が観に行ってたけど、自分は観に行かせてもらえず、あとでパンフレットだけもらって悶々としていたというトラウマ映画。あとは、ファミコン版『ドラえもん』のファーストステージがこれを舞台にしてたよねー的な思い出。

いやしかし、“新・ドラ”に対する世間の風当たりの強さは本当にすごいと思いますよ。

声優を一新した以前に、“藤子・F先生が亡くなったことをいいことに好き勝手やってる感”がアレなんでしょうか。最初の劇場版『新・のび太と恐竜』をはじめとして、以降の作品群への批判の嵐。(『新・鉄人兵団』は普通に評価されてて良かったですけどね。)子供向けアニメに対して、なにもそこまで…と思ってしまっていました。

とくに、2010年の『人魚大海戦』への風当たりの強さは本当に凄かったです。

個人的にはそこまで酷くなかったとは思ってるんですけど(むしろ、藤子テイストから離れた新しい『ドラえもん』へのチャレンジを評価したい。)、“旧・ドラ”原理主義者やSF至上主義者の大きなお友達が、こぞってちゃんと映画館に足を運んだ上で、揚げ足という揚げ足を取りながら批判している様には胸が熱くなりました。

個人的にそういう炎上の仕方は嫌いじゃないです。みんな『ドラえもん』が好きなんだなーってのがわかるので。

機動戦士ガンダム』や『スターウォーズ』の様な、いわゆる“旧作ファン”や“原理主義者”が存在し、永く愛されているシリーズ作品ならではの現象だとは思いますし。それにしたって、『ドラえもん』のソレは他に比べても壮絶です。それだけ、藤子・F先生の偉大さを物語っているということなんでしょうね。

ただ、自分が本当に嫌いなのは、作品を観ないで文句を言うということ。

コレも、永く続いてるシリーズにはよくあることで、例えば「宇宙世紀以外のガンダムは全部クソ。観てないけど。」ってよく聞く見解みたいな。(それでも、ほとんどの旧作ガンダムファンは、『SEED』も『SEED DESTINY』もちゃんと全話隅から隅まで観た上でダメ出しするから本当凄いと思いますけどね。)

宇宙世紀じゃないから、アニメだから、ホラーだから。カテゴリだけで作品を批判してしまうのはどうか。

“映画評論家・町山智浩「もしドラとかいうゴミ映画(見てないけど)作る金あったら被災地に寄付でもしろ」”

昨日からTwiiter上で騒がれてるコレとか。

町山氏自身は、作品の監督自らの批判を受けてすぐに「映画を観てから評価すべきだった」と謝罪してるからいいんですけど。(ただ、被災地を引き合いに出した点や、この発言の後も“興味がないはずの『もしドラ』企画自体の悪口を言い続けている”のは正直よくないと思いますけど。)

その他映画ファンの多くが「ダメな作品は観ないで酷評していい。」ってツイートしてたのにガッカリしました。

町山氏は「作品を観てから評価すべきだった」と言ってるとおり、自分の“浅はかな発言”を詫びています。にも関わらず、その“浅はかな発言”自体を「正論だ!」と捉えて、「町山氏は正しい」と担ぎ上げている連中。さらには、反論した『もしドラ』の監督を貶めるような発言をする連中。こういう奴等がたっくさんいる。

マジでこいつらの発言には反吐が出る。

ゲームを「買う価値がない」といってマジコンや不正ダウンロードで遊ぶ奴らと全く同じ論理なんですよね。そういう糞はゲームファン(ファンじゃないけど)の最底辺にしかいないのかなと思ってたら、映画ファンの中にも相当な数がいた。いや、むしろそれが“一般論として通じるレベルに多くいた”ことにショックを受けました。

映画ファンに影響力のある町山氏からしてあーいう発言をしてしまった。という影響もあるんでしょうけど。

こうした“風評”が作品にどんな影響があるのか?そうした“風評を発すること正論と呼ぶのが一般的とされる”こと自体が、その業界全体にどんな影響があるのか?是非みんなちゃんと考えてみてほしい。自分が作品を創って売る側の人間だから、こーいう心配をしてしまうだけなのかもしれないけど。

“企画がダメだから糞”と言ってる人こそ、その“企画だけの作品”を増やしてるって何故気がつかない。

“死ぬような思いして創ったのに、観もしない人からボロクソに言われて終わるような状況”が当たり前になったとしたら、誰も作品の中身になんて力入れなくなりますよ。売れ線の企画を引っ張ってくるか、予告編の見た目だけ創りこむとか、過去ヒットした鉄板作品のリメイクとか、そんなんばっかになるだけですよ。

何より、企画は糞だけど、観たら案外イケた作品なんていくらでもあります。食わず嫌いは勿体無い。

個人的には、前述の人たちがボロクソに言ってる『もしドラ』の本だって、普通に読んで面白かったですよ。少なくとも、野球における“作戦の有用性”がわかりやすく説明されてた(自分で野球やらないかぎり知らなかったと思う。)し、組織運営における“具体的な方法論”が記されているのは、実際ためになりましたし。

何より、“あの表紙でなかったら、ブームにでもならなかったら、そんな知識は身につけてなかった”。

あれだけ“頭悪そうな企画”で誘引してくれなかったら、野球をただの“動体視力と運に基づく球遊び”だと思ってたし、組織のマネジメントも“友達付き合いの延長と運”だと思ってた。つまり実益があった。そういう意味では、あの萌え絵もラノべ調のベッタベタなストーリーも、“極めて優秀な釣餌”として興味深いです。

そして、ソレを“より頭悪く胡散臭い感じで映画化”したことこそ、本作の最大の魅力だと思うのです。

いかにも“テレビ局絡んでます”、“AKB出てます”的なプロモーションも最高じゃないすか。“アイドル映画”を通じて得られるものが“組織マネジメント”だなんていう作品が、とても凡庸な作品だとは思えません。ビジネス書籍+テレビ局+アイドルで胡散臭マックスパワーですが、ソレって笑うとこじゃないんですかね。

そういう意味で、最初は町山氏のアレも、監督と申し合わせた台本ありきのプロレスだと思ってたんですけどね。