てすかとりぽか

最近はポケモンのことを書く場所です。

『ラグナロクオンライン』

ラグナロクオンライン

ガンホー・オンライン・エンタテインメントが運営し、βテスト時期には現社長自ら2chや他社オンラインゲームコミュニティにて「このゲームおもしろいぜ!」と自作自演しながら会員数を集めたことで有名な韓国産のオンラインゲーム。
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簡単な操作とかわいらしいグラフィックと簡単な操作がアレな層のみなさんに受け、国内では3番目ぐらいに会員数が多くて人気。自分も前に一度だけ会員登録してやってみましたが、いろいろアレだったので今はやってません。

そんなゲームの運営会社で逮捕者が出た模様。
元職員による弊社への不正アクセスについて」:ガンホー公式

ゲームの運営を司る職員が、ゲーム内通貨を作成する権限を持つ上司のアカウントに不正にアクセスし、ゲーム内通貨を作成。その通貨を自身のプライベートキャラクターに移してから、一般プレイヤーに現金で販売することにより、およそ1,400万円相当の利益を得ていたということ。

ガンホー社側の調査によりこの行為が発覚し、警察は「不正アクセス禁止法違反の容疑」で該当職員を逮捕。ならびにこの職員は懲戒解雇になったそうな。

ここでいくつか問題が。

該当職員が犯した「違法行為」は、「上司のアカウントに不正にアクセスした」という「不正アクセス」のみであるということ。ゲームのプレイヤーにとってはより問題視されるべきであろう「ゲーム内通貨を作成し現金販売」については「違法行為」にあたらないということ。

いやいや「業務上横領」にあたるんじゃ?

まだ日本国内にてゲーム内通貨のような仮想通貨が運営会社の持ち物であるか?そのゲームのプレイヤーの持ち物であるか?という点が法的に明確にされたことはない(韓国では運営会社の持ち物であるという公判記録があるけど)。つまり、会社の持ち物を盗んで勝手に売り捌いたという「業務上横領」には問えない。

でも「リアルマネートレード(仮想通貨の現金取引)」は禁止されてるでしょ?

RMT(リアルマネートレード)行為が禁止されているのは、あくまでガンホー社の利用規約上でのことで、対象はガンホー社のゲームを利用している会員。日本国の刑法上では何ら法的な拘束力はない。というか、その利用規約違反を取り締まることができる立場にいる、数少ない人間のうちの一人が今回の容疑者なわけだし…。

じゃあ不正アクセスさえ社内で内々に処理すれば、問題はなかったということ?

少なくとも、この会社がライブドアだったとしたら、この職員は会社のシステムを利用して、アイデアだけを消費しつつ、ほぼノーリスクで1,400万円の利益を生み出したということを高く評価されているであろう。会社としても法に触れない限りは、彼のアイデアとシステムを利用して限界まで金儲けをしていた筈。

なら何でガンホー社はこの件を公にしたんでしょう?

ライブドアじゃないから。さすがにそこまで腐ってない、というか一応オンラインゲーム業界の勝ち組という余裕も正義感もある。少なくとも自分が前いた某零細運営会社では間違いなく握り潰してた。でないと社長が首くくるしかなくなるし。

要は法整備がされないうちはやったもん勝ちってわけだ?

不正アクセス」が刑事告訴されたとして、その刑罰なんてたかが知れてる。そう考えると1,400万円も儲かったんならやったもん勝ち。この金で借金返したり遊んじゃったっていうぐらいだから尚更。

但し、ガンホー社がマトモな会社であれば、この職員を民事告訴した上で、今回の件で会社が被った被害総額を賠償請求する筈。大抵の会社では入社時に「職員の不正行為により会社に対して損害を与えた場合その全額を賠償する云々」に同意させられるので、被告がこれに同意していた場合には、ガンホー社側の言い分相当の賠償が命ぜられる筈。昔セガでも似たようなことがあって、一人の職員が数千万円だかの賠償請求を受けたって例もあるし。今回は韓国の本家開発のグラヴィティ社からも莫大な違約金とられるだろうから、数千万円程度の賠償じゃすまないかもね。是非死ぬまでペリカ王国で働いて欲しい。

で思ったけど、死ぬ前に預貯金を全部、信頼のおけるオンラインゲームの仮想通貨に換えて、死亡後遺産相続が住んだ後で、遺族が仮想通貨を現金化すれば立派な税金対策になるんじゃないだろうか。RMT業者を通じるマージンを考えたとしても、相続税よりは絶対安いだろうし。税務署もまさかゲームの中までは見に来ないだろうし。少なくとも法整備がされる前には絶対にやるやつが出てきそう。