てすかとりぽか

最近はポケモンのことを書く場所です。

『スパイダーマン3』

2002年。サム・ライミ監督。池袋HUMAXシネマズにて。
夢の黒タイツを手に入れたスパイダーマンことピーター・パーカー。黒タイツによるすさまじい戦闘能力に酔いしれるとかいう以前に、ソレを服の下に着込んでいる時のピーター私生活がめちゃくちゃ面白い。

もう歩き方から物腰から手の形から全部「ヒップホップ化」してしまう。そして街ですれ違う女を常にチェックしながら「アウト!アウト!セーフ!」とか考えるようになってしまう。おそるべし黒タイツの力。というか、製作者の中での「悪いやつ像」がすごくカワイイ。

なんていうか、1作目と2作目で、それなりに映像表現的な部分はユーザーも飽きているだろうから、3作目では俳優の魅力とドラマの面白さを全面に押し出していこう!という流れが同監督による『死霊のはらわた』3部作にそっくりですね。

おかげさまで、個人的に「シリーズ中3作目が一番おもしろい映画」が2つに増えました。もう一つはやっぱり『死霊のはらわた』ですけど。ふつう映画の3作目って『ゴッドファーザー』を筆頭に「駄作」の代名詞ですから、それだけにサム・ライミ監督の力量に感服いたしました。

でも、となりに座ってたゆとりのある話し方をする知らない青年が「戦闘シーンが少ない」とか「ストーリーがわかりづらい」とかぶつぶつ言ってたので、世間的な評価は低いのかもねえ。最近はわかりやすくゆとりがある映画が求められているんですね。