てすかとりぽか

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『ラスト・ブラッド』 オノデン

ラスト・ブラッド

2009年の香港・フランス共同制作映画。クリス・ナオン監督作品。

超人的な身体能力をもつヴァンパイアの主人公が、剣と銃で闘うスタイリッシュ・バイオレンス・アクション。

っていう肩書きの映画・アニメ・ゲーム作品があまりにも多かったためか、正直「またかよ!」的な感じで公開当時完全にノーマークでしたが、たまたまTSUTAYAから届いたのを観てみましたところ、昨日観た『ウルトラヴァイオレット』とほとんど時代背景が違うだけでおんなじような話なので吃驚しました。同じテンプレ使ったのね。

しかし、よくある話であるというのは抜きにして、ものすごくやる気が感じられない映画です。

売りにしてるアクションシーンにしたって、ほんと肘から先で剣をふりまわしてるだけですし。小学生がやる剣道の方がまだマシ。せめて、『あずみ』ぐらいは剣劇指導したらどうなんでしょう。稀に、本作独特のアクションなんかも入るんですが「え、いまのでOK出しちゃったの!?」っていうくらいショボいカットになってたり…。

もう、とにかく早くシーン取り終わって帰りたいっていうスタッフの気持ちが、怖いくらいにじみ出てます。

おそらく、監督は『キル・ビル』みたいなのを撮りたかったんじゃないかと。ジミー・ウォングの『片腕ドラゴン』に触発されたカルトなB級カンフーを意図してたんじゃないのかと。でも、その意図が全く現場スタッフに理解されてなかったんじゃないのかと。スタッフ的にはもっとスタイリッシュにしたいのに、駄目出されるんだろうね。

「そんなスタイリッシュ(笑)じゃ駄目だ!もっとショボくしろ!」とか言われるんだろうね。

そして、言われたスタッフが、その「ショボい」の方向性を履き違えちゃったんでしょうね。さらに、監督はそのディスコミュニケーションに妥協をしてしまって、テキトーなアクションにすらOKが出してしまったんでしょう。アクション以外にも、敵モンスターのデザインからして、もうやっつけ以外の何物でもないですしね。

さらに、ラスボスの小雪あたりのやる気のなさなんてまさにラスボス級、ハンパねぇっす!!

肘から先どころか、もう手首だけで剣振ってますからね。しかも、幼稚園時のやる「切り返し」みたいに。効果音も「チン!チン!」って感じですし。思わずずっこけてしまいました。まぁ、鬼の起源である「オニゲン」という役柄なので、剣ぐらい小手先で使えてもおかしくはないんですが。「オニゲン」ってなんか電機屋の名前みたい。

とりあえず、原作ファンでもない自分ですが、原作ファンは絶対観ないほうがいいだろうなーと思いました。

そういえば、『シュタインズゲート』はちゃんと全クリしました。苦労しましたが、最後まで見る甲斐はあったなと思います。感無量。これ以上は何を言ってもネタバレになるので、口を閉ざします。久々に「ストーリーが素晴らしいゲーム」を遊ばせていただいたと思っています。ほんとうにありがとうございました。